##② 2011.4~5月飯館村・(一部浪江)屋内退避

<飯館村 : 福島第一から北西に30~40kmでの撮影>
*阿武隈山地の清涼な美しい村です。周辺からは必ずどこかの峠を越えて入る面積の広い高原の村です。
*写真で、きれいな高原の景色に見えますが、本来の広大な耕作地が、一面の野原になっている事を見てください。
*3月から4月まで、屋内退避になり、また、放射線量も高くて、人がいても、物流が悪い状態でした。
放射能から被ばくしないようにと、屋内退避という指示が出され、大人は必要な時だけ外出、子供たちは戸外へは出られませんでした。そこで、多くの村民が村外に自主的に避難していました。
*広大な農地が耕作できなくなりました。豊富な山の恵みも、もう食べることはできません。

家は広く、複数の犬猫を飼育していたのに、避難先の狭い仮設やアパートには彼らを連れて行けず、多くのペットが村に残されました。世話されずに死んだ犬猫もいました。出会った村の方に、犬や猫を連れて行ってあげてくれないかと言われ、残されたペットのいる家を案内されました。これがきっかけで、村の方とともに、人のいない地区での犬猫の世話を手伝うようになりました。

*写真の犬猫は人がくると喜んで寄ってきましたが、帰るときにはじっとこちらをみていました。
 元気そうに見えましたが、写真でみると、厳しい目をしています。不安で寂しい思いをしていたのでしょう。
 いろいろなボランティアが順次預かり場所をさがして保護していきましたが、一度には連れていけないため、犬猫は人のいない場所に残されていました。次第に人に不信感をもち、逃げていくようになっていきました。
*飯館村役場、周辺の農地と人家。
*役場から双葉の海を臨む日の出石峠を下り、長泥地区に。長泥地区は高線量の被ばく地区です。 
*計画的な避難がされて、家畜は別の場所に引き取られたり、売られたり、早めに屠場で肉にされました。

<浪江町津島赤宇木>
飯館村と隣り合わせ。6月19日、飯館村の方に案内されて一緒に残されている犬猫や採卵鶏の世話をしました。
写真の採卵鶏は、80羽。5月4日の同じ鶏小屋の様子も入れてあります。
この日、飯館村長泥地区で行方不明になった飼い犬が見つかり、飼い主さんのもとに帰りました。福島市で、子供さんたちと暮らしています。